ガチョウって、アヒルの別称のことだと、ずっと思っていました。
みなさん、アヒルとガチョウは別の鳥ですよ。
え、そんなこと知ってる?
当たり前だ?
はい、すいません。私がバカでございました。
でも、私と同じように、アヒルがガーガー鳴くので、
ガーガー鳥
↓
ガーガーチョウ
↓
ガチョウ
と、呼ばれるようになったと思い込んでいた、私みたいな人、
もし、いらっしゃったら、エア握手です。
アヒルとガチョウ、学術的に違いがある?
アヒル
鳥綱カモ目カモ科の鳥。マガモを家畜化したもの。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説より
ガチョウ
鳥綱カモ目カモ科の鳥。同科のハイイロガンをヨーロッパ、西アジアで、またサカツラガンを中国でそれぞれ家畜化したものである。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説より
という事で、アヒルもガチョウも、鳥綱カモ目カモ科の鳥でした。
そして、どちらも人間によって家畜化された鳥なんですね。(そして、どちらも飛べなくなってしまいました。)
じゃあ、この2種類の鳥さんの祖先である、真鴨と雁は、どの程度違う種に属するのかが気になってきますよね。
調査の結果
真鴨
カモ目カモ科の水鳥
大辞林 第三版の解説より
雁
動物。ガンカモ科の渡り鳥
動植物名よみかた辞典 普及版の解説より
そして、デジタル大辞泉の解説に、キーになるポイントが記されていました。
雁(がん)
カモ目カモ科の鳥のうち、ハクチョウ類を除いた大形のものの総称。
おいおい!
カモと雁の種類の違いは、大きさの違いだけだったのか!
要は、クジラとイルカが、大きい種類がクジラで小さい種類がイルカってのと同じことです。
- 大きいカモ科カモ類(雁)から家畜化されたのがガチョウ
- 小さいカモ科カモ類(真鴨)から家畜化されたのがアヒル
運良くかどうか分かりませんが、白鳥さんだけは、家畜化されなかったわけですね。
日本では、アヒルの立場が優勢か!
日本では、アヒルは、可愛くて面白い鳥として認識されていますよね。
ディズニーのドナルドダックのイメージがあるかれでしょう、家畜のイメージがあまりありません。
田舎の庭に放し飼いにされているペットっていうイメージが私にはあります。
ご主人が帰って来ると迎えに出てきてくれて、普段は犬やなんかと一緒に遊んでいるような。
日本が、バブル景気でアメリカを恐れさせていた時代、「ハワード・ザ・ダック」というアヒル人間が出て来る映画がありました。
そのアヒル人間のモデルは、なんと日本人だったということです。劇中で「バンザーイ」とか曰われます。ハリウッド流の皮肉ですね。
なんだか複雑な気分…。
そして、ちょっと前、日本の女子の間で「アヒル口」なるものが流行しました。
あれ、可愛いのか?
食材としてのアヒルは?
アヒルを食べる。っていうイメージは、私たちにはなぜかありません。
しかし、街に流通している「鴨肉」「合鴨肉」は、実はアヒルさんです。
日本では、狩猟に制限があるので、天然の鴨肉で全国の鴨鍋や鴨南蛮を賄えるはずもありません。
アヒルさんは、私たちが生きてゆくために、身を捧げてくれているのです。
私は昔アルバイトで、北京ダックから、肉をむしり取る作業をやったことがあります。
工場で体が冷え切って、夏に仕事が終わって作業場から外に出て来ると、クラクラきました。
余談すぎました。すいません。
ガチョウはというと
日本では、ガチョウはアヒルほどイメージがありません。
しかし、動物園なんかには飼われています。けっこう大きいのです。
アヒルより大きいのだから家畜として良さそうなものですが、成鳥になるまで2年ほどかかるので、コストパフォーマンスに合わないのかもしれません。
ガチョウで思い出させるのはフォアグラですが、日本では鳥インフルエンザによる生産不安により生産者が断念し、国内では生産されてはいません。
私が、ガチョウといって思い出せるのは、アニメ版の「ニルスの不思議な旅」。
そうか、ガチョウは本当は飛べなくて、雁は飛べるんだった。
最終回は泣けますね。
もちろん、日本のお話「大造じいさんと雁」も良いお話です。
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