ストロンググリップ採用のプロゴルファーにも様々なスタイルのスイングが

 ストロンググリップ(フックグリップ)は左手の拳の出っ張りが正面から見て三つから四つ見えるほど 被せて握ります。(左手の甲が正面からよく見える)

歴代の名プレーヤーの中にもストロンググリップの形で握っている選手は大勢います。

ストロンググリップを採用したことで、スイングにも影響が及びますが、そのスタイルも様々で、私たちアマチュアが取り入れるべきコツを教えてくれます。

ストロンググリップの選手のトップ・オブ・スイングでの左手首の形

ストロンググリップを採用しているプロゴルファーの

トップ・オブ・スイングでの左手首の形を見てみると、

大きく分けてみると2種類、

手前にかくっと折れているように見えるタイプの選手と

ナチュラルなグリップを採用している選手と同じように、

左手の甲が折れずに平らになっている選手がいます。

トップで左手の甲が手前に折れている選手

ストロンググリップで手首を背屈したトップ

トップで左手の甲が手前に折れている選手で思い浮かぶのは、

  • ベルンハルト・ランガー選手
  • フレッドカプルス選手
  • ポール・エイジンガー選手

など。  

私はなぜかこのスタイルのスイングを見ると、名選手のスイングにもかかわらずむずがゆく感じてしまいます。  

このタイプの選手はストロンググリップで握っていること以外、ナチュラルなグリップの選 手と変わらないフェースの向きでバックスイングを逆ローテーションしていきます。  

トップの位置でクラブフェースの向きが比較的ノーマルな方向になるように、自然と左手の甲を甲側に折っています。  

ストロンググリップの恩恵を受けていない気がしますが、多分、これはゴルフを始めた頃からの習慣で、誰も無理に直させなかったからなのかもしれませんね。  

インパクトでも左手首にはゆとりがあります。(ナチュラルグリップの選手は左手首が張っている感じが見て取れます)  

素人の私から見るとこのスイングは、危なっかしいというか名人芸に見えます。

熟練が必要というか。  

しかし、当人たちにしてみればインパクトはアドレスの再現というだけなのかもしれません。

左手の甲が真っ直ぐのタイプ 

ストロンググリップで手首を折らないトップ
ストロンググリップで握っていてもトップでは左手の甲が平らになっている選手。
 
思い浮かぶのは、
  • リー・トレビノ選手
  • デイビッド・デュバル選手
  • 藤田寛之選手
  • 宮里藍選手
あたりでしょうか。
 
こちらのほうは、バックスイングの際の腕のローテーションが少なくなる代わりに、トップの形はナチュラルグリップの選手と同じように見えます。
 
ストロンググリップで握っているにもかかわらず、ノーマルなトップですから、トップでのフェースの向きはやや空を向きます。(この時点でややシャットフェースが出来上がる)
 
見方によっては、『アドレスでかなりシャットフェースに構えるナチュラルグリップの人』とも言えなくもないです。
 
アマチュアの場合インパクトでフェースがスクエアに戻ってこないのを補正するためのストロンググリップですが、こちらのプロたちはインパクトでフェースが被ってこないようにそれぞれ工夫しています。無意識でしょうが。
 
トレビノ選手はフェースが返らないようにフォローで上手く左肘を引きながらフェードボールを打っています。
 
デュバル選手は左腰を早く開いて右肩を下げ、顔を早く上げることでフェースの返りを遅らせています。(なんだか、アマチュアゴルファーがやってはいけないことをやりまくってフェースの向きを相殺しているようで不思議です)

藤田寛之選手はトレビノとアーノルドパーマーのいいとこ取りですね。フェースが返る前にインパクトを迎えフック防止の為のハイフィニッシュ。

宮里藍選手はローテーションがゆっくりでドローを打つためのスイングという感じでしょうか。

凄いぞ!杉原さん

日本のストロンググリップの代表といえば杉原輝雄プロ。

最近ゴルフを始めた方々には、「杉原輝雄」と聞いてもピンとこないかもしれませんが、AONに張り合える「関西のドン」と言われた名プレーヤーです。

ストロンググリップで掌屈!凄いスイングだ。

杉原選手はストロンググリップで握っているのにもかかわらず、トップ・オブ・スイングで左手の甲が手のひら側に折れているように見えます。(トレビノもややそんな感じ)
この形はウィークグリップの選手が見せる手首の形です。古くはビル・ロジャースのトップがそうでした。
 
 
しかし杉原さんはストロンググリップ!
 
これはセオリーを超えた独特の形です。(でした。)
ストロンググリップなのに掌屈したトップの手首の形
 
最近ではダスティン・ジョンソンがこの「ストロンググリップ+左手甲を手の平側に折るトップ(掌屈)」になっていますね。
 
セオリーと違うと思われるこの形で、世界的な地位を気づいています。
 
 
 
バックスイングで普通はプレーンに対して徐々に開いていくのが自然な形だと思いますが、杉原選手(ダスティンも)は開かずに上げているようです。
 
インパクトからフォローにかけては、左ひじを曲げたままにして、フェースを返らないように保っています。
 
これが究極のスクエア・トゥ・スクエアスイングってやつですか?
 
男子プロの場合ストロンググリップのプレーヤーにはフェード打ちのイメージがありますが、杉原さんは、ジャンボ尾崎選手に出会って衝撃を受け、フック系を持ち玉にしたそうです。
 
フックグリップでフック系のボールを打つ。これが男ってものじゃないですか!!(このスタイルは女子プロがみなさん採用していますw)

女子プロはストロンググリップでドローボール

女子の選手はストロンググリップが男子でいうノーマルグリップってことなのでしょうか。
体が柔軟なので、スイング中、左サイドに壁を作らず、体の開きを先行させたほうが女子はいいのでしょうね。
 
そして、男子とは違い、ドローを打つためのストロンググリップという感じがします。

あえて屁理屈を言ってみる

巷では最近、フェードはストロンググリップで、ドローはスクエア(ウィーク)グリップでなんて言われているらしい。
 
理論を読むとなるほどなぁと思います。
 
しかし、我々アマチュアゴルファーに体力的に近い、女子プロはなぜ被せ気味のグリップでドローを打っているのだろう。
 
ドローを打つためのスクエア(ウィーク)グリップなら女子プロに沢山いてもいいはず。
とか言ってみる私。
 
飛ばし屋の福嶋晃子選手はスクエアグリップで持ち玉はフェードだし。

みなさん、いっとき我に帰りましょう。

スクエア(ウィーク)グリップでフェースローテーションでターゲットラインよりボールを右に打ち出して、毎回安定したドローボールを打つなんて、毎日練習できるような人にしか打てないんではないですか。
 
すみません。へそ曲がりの屁理屈でした。
 
じゃ、また。
 
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