ここ最近の世界のプロゴルフの世界では、以前にも増して、飛距離のある選手が有利になっているように感じられます。
もし今、あなたがゴルフという競技で世界を目指そうとしているなら応援したい。
しかし、日本人の平均身長は、欧米人と比べれば、まだまだ低いほうです。
パーシモンと糸巻きボールの時代は、ゴルフプレーヤーの身長は、ハンデにならなかったと記憶しています。
小柄な名プレーヤーが数多くいましたよね。
そんなことを思い出すにつけ、現在のプロゴルフシーンの歪み具合が気になって仕方がありません。
まあ、常人の手の届かない所にいるのがトッププロというものなのでしょうがないのですが。
しかし、身長など関係ない!
自分は小柄だけど、プロゴルファーになって世界を獲ってやるんだ!
という若者達に、現在のパワー重視のゴルフ界に一石を投じて欲しい。
特に日本の若いゴルファーに!
そんなことを思いながら、
現在、小柄な男子プロゴルファー身長170cm以下で、
世界ランキング100位以内に入っている選手は何人いるか調べてみました。
身長170cm以下で、男子ゴルフ世界ランキング100位圏内は何人いるか?
170cmの方を日本では「小柄」とは言いません。
失礼になります。
しかし、世界ランキングを覗いてみると、185〜190cm台がゴロゴロいます。
なので、便宜上
170cm以下は世界ランキング100位以内に何人いるか?
という線引きをここではします。
さて、調査結果は、
(2021年2月5日現在の世界ランキング)
なにー!世界ランキング100位以内にたった一人だけだと!
調べてきました。男子ゴルフ世界ランキング、上から順に100位まで。
それで、結果は?!
なんと、1人だけじゃないか!!!
ゴルフ界、これでいいのか!
で、誰だその170cm以下の選手は?
それは、日本人なのです。
そう、
今平 周吾 選手(165cm)が、100位以内でただ一人の160cm台!!!
(身長不明が2名)
今平選手は2021年2月5日時点で
世界ランキング 76位。
誇らしいじゃないですか!
日本の若者よ!
小柄でも世界を目指せるぞ!
それにしてもたった一人とは…
170cmギリギリ超えてる100位以内の選手達
調査中に、170.なんぼ。というギリギリ超えてるプレーヤーがいたので、ここであげておきましょう。
- 27位 アブラハム アンサー 170.2cm
- 88位 ブライアン ハーマン 170.2cm
怪しいな、本当か?(笑)
やはりアジア系は小柄が多い
うがった読みをしてしまいました。
160cm台って東洋人ばかりじゃないのか?もしかして。
と思い、世界ランキング100位以下に下って、アジア系っぽい名前をピックアップしてみると!!!
- 142位 K.キタヤマ 170.2cm
- 158位 稲森 佑貴 169cm
- 163 潘 政琮 パン・チェンツェン(台湾)168cm
かなり下って
- 252位 比嘉 一貴 158cm
アジア系選手は、やっぱり160cm台が多いのであった。
(もちろんアジア系にも松山秀樹選手のように180cm台も何人かいます。)
中でも目を引いたのは、158cmの比嘉一貴選手。
もっとブレイクしてほしいですね。
現在でもゴルフに身長は関係ないということを証明してほしいものです。
それにしても、最近のプロゴルフ界、特に男子。
やっぱり、不平等な感じがしてなりません。
「ジャンボvs杉原輝雄のプレーオフ」という楽しさが欲しいのです。
2000年代中期頃まで小柄な選手も健闘していた
なぜ、こんな状況になったのだろう。
やはり、道具の進化のせいだろうか?
飛ばす選手だけが勝つのは、楽しいのだろうか?
飛ばす選手のドライバーは売れる。
それでいいのか。
そんなことを考えてみるが、
つい2000年代中期頃までは、160cm台の選手が世界でも活躍していました。
それも日本人です。
- 丸山茂樹 169cm
- 伊沢利光 169cm
- 田中秀道 166cm
アメリカツアーで堂々と戦っていました。
丸山茂樹選手は米ツアーで3勝
伊沢利光選手はマスターズ4位タイ、アーノルドパーマーに「キング オブ スイングだね。」と言わせ、
この伊沢利光・丸山茂樹のペアで、2002年のゴルフワールドカップ優勝!
田中秀道は米ツアーで5位以内に4回入っています。
この時代、圧倒的な飛距離がなくても、丸山選手のように、彼曰く「ゲリラゴルフ」で活躍することができました。
いや、現在でもできるはずだ。
160cm台の歴代名選手
パーシモンと糸巻きバラタボールの時代には小柄な名選手が多くいました。
ボールを曲げて操ってコースを攻略するのが名プレーヤーでした。
パワーヒッターは、現在より曲がるリスクがあったのかもしれません。
そんな歴代の小柄なプレーヤーをあげてみましょう。
ゲーリー・プレーヤー
身長は、168cm
ビッグ3の一角です。パーマー、ニクラス、そしてプレーヤー!
またの名を「南アの黒豹」
メジャー9勝のグランドスラマーです。
古すぎて全盛期を見たことがありません。
シニアで活躍していたのを見たくらいです。
イアン・ウーズナム
身長165cm
1991年マスターズチャンピオンであり、世界ランキング1位保持者でもあります。
ポパイといえば倉本昌弘選手のニックネームですが、ウーズナム選手もポパイと呼ばれることがあったようです。
一般的には「ウーズィー」でしたよね。
私、ウーズナムを目の前で見たことがあります。
今から30数年前、確か1988年だったと思います。
仕事で挫折して一時フリーターだったのですが、千葉にあったマルマンゴルフの工場で半年ほどアルバイトをしたことがあります。(アイアンヘッドの重さを測って振り分ける仕事でした。)
ある日、その工場に、ウーズナムとローラ・デービーズが来たのです。
昼休みに見に行ったのですが、ウーズナムとローラ・デービーズは、小さな部屋で、ウェイトシフトのタイミングを測る測定器に乗ってボールを打っていました。
ボールを打った後に、モニターにグラフが出てくるのを二人は見ていました。
生で見てもウーズナムは日本人と変わらない身長でした。
デービーズは、やっぱりデカかった。
その後、マルマンブランドのクラブでマスターズに優勝です。
ウーズナムのアイアン、マルマンのコンダクターは、三浦技研製らしいのですが、(横田真一プロのYouTubeで知りました。)
私が工場でバイトしていた時、コンダクターのアイアンヘッドが、金属ゴミ置き場にいくつも捨ててあったのを見ました。
市販のコンダクターは千葉の工場で作られていたようです。
すいません。話が脱線してしまいました。
倉本昌弘
164cm
デビュー当時の倉本選手には憧れました。
小さなトップ、大きなフォロー、そして大きなヒールアップ。
メジャーでの成績では全英オープン4位があります。
そしてアメリカツアーのQスクールトップ通過という偉業もありました!
杉原輝雄
162cm
杉原輝雄プロ、最近の若い人は、もうピンとこないかもしれませんね。
ゴルフ界のドンと呼ばれた男です。
他の選手がミドルアイアンで打つ場面でも、杉原選手は後ろからフェアウェイウッドでビシビシピンに絡めてきました。
ジャンボ尾崎に出会って衝撃を受け、ストロンググリップでフックボールに変えたという逸話を読んだ記憶があります。
長尺ドライバーの先駆者でもあります。
長尺に慣れるために毎年少しずつシャフトを伸ばし、45インチまで伸ばしました。
パーシモンの小さなヘッドに45インチのシャフトは当時かなりの長尺でした。
当時主流の糸巻きボールから、ツーピースボールを試合で使い始めたのも杉原輝雄が先駆者です。
そして、現在流行っている?
というメカニズムをずうっと昔に実践していた凄い人なのです。
現在のゴルフシーンに、仮に杉原輝雄が生まれてきていたら、彼はどんなゴルファーになっていたのでしょう。
欧米の選手もデカくなっていないか?
気のせいでしょうか、欧米人のゴルファーも、一昔前と比べて、大きい選手が増えていませんか?
パーシモンの時代、デカくて強い選手は少なかった。
パーシモンの時代って、世界的に強い選手で、大きい選手って思いつきません。
思いつくデカくて強い選手って、ジョン・デーリーくらいか、それか、アーニー・エルスとか。
でもこの二人はメタル時代の選手と言っていいでしょう。
パーシモン時代の名選手たち、ニクラス、ワトソン、セベ、ランガー、みんな中肉中背でした。
ノーマンはデカイな。
パーシモン時代の大きい選手、ロン・ヒンクル、アンディ・ビーン、ダン・ポールなど、メジャーチャンピオン達に比べて、活躍していません。
あの時代のほうが、公平な競技だったのかもしれません。
それか、やはり、欧米でも人間自体が年々デカくなっているのか?
ちょっとビックリ!日本ツアーの平均身長は170cm以下!
今回、男子世界ランキングの170cm以下の選手、100位以内は今平選手ただ一人だったわけですが、
調査の途中で、「アルバ」さんのサイトの記事を拝見して、驚きました。
日本ツアーのシード65位までの、
気になる全選手の平均身長は167.2センチ。
シード選手の平均身長は? 一番多いのは“石川遼”サイズだった【まるごと男子ツアー:身長編】より
平均身長が170cm以下とは驚きました。(平均167.2cm)
世界ランキングでは100位までに1人だけという事実。
プロゴルフは、大相撲と同じ無差別級の競技とはいえ、何かがおかしいと思いませんか?
逆に考えれば、日本のツアーは、守られている。と言えるかもしれません。
欧米人のプロが、日本ツアーは安全だし、快適で最高だ!と考えて、世界ランカーが大挙して押し寄せ、権利を満たしたら、日本の大会に、日本のプロがほんの少ししか出場していない。
なんてことに。
身長と成績に関連性があるとするなら、そんな事態になることも考えられなくはありません。
小柄でも関係なくプロゴルファーを目指せ!
日本ツアーシード選手の平均身長が167.2cmということに、私は正直驚きました。
プロ野球選手の平均身長は181cmだそうです。
日本の場合ですが、プロ野球選手よりブロゴルファーのほうが10cm以上も平均身長が低い。
(これ、アメリカだと野球とゴルファーの平均身長にこれほど差はないかもしれませんね。)
ビックリです。
しかし、逆説的に考えれば、
ゴルフはまだ、日本ツアーにおいては、小柄だからと諦めずにプロを目指し、トップを狙えるということです。
だって
2020賞金王の稲森佑貴選手だって、身長169cmなのですから。
ていうか、160cm台は普通であって小柄なじゃないんです。
私の偏見が入ってました。
ごめんなさい。
マンガの主人公は、みな小柄だった。
スポーツマンガの主人公は、たいがい小柄に描かれます。
背の高い主人公では読者の共感を得られないのでしょう。
ゴルフマンガでもそうですよね。
『あした天気になあれ』の向太陽
向太陽は、ぽっちゃりですが、やはり小柄です。
『ホールインワン』の戸橋矢一
戸橋君は、連載用紙は普通の身長だったのに、回を重ねる毎に小さくなって可愛くなっていきました。
『プロゴルファー猿』の猿
アニメのセリフ「わいは猿や!」
私は、アニメを観るまで、
「ぷろごるふぁー(の)さる」
じゃなくて、
「ぷろごるふぁーざる」
と読むんだと勘違いしていました。(爆)
小さくても世界を獲れ!
いかがでしたでしょうか。
出た、答えは、
- 男子世界ランキング100位以内に170cm以下は今平周吾ただ一人。
- 日本ツアーの平均身長は170cm以下
- 過去には小柄な名プレーヤーが多い
- 野球に比べれば小柄な選手は天下を取れるスポーツがゴルフだ。
結果、
小さな、君もプロになって一泡吹かせてやってください。
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