- 収録アルバム 『紅雀』
- 2曲目『ハルジョオン・ヒメジョオン』
『情熱に届かない Don’t Let Me Go 』の頃
まだバブル時代は終わっていませんでした。
私も貧乏ながらに、憧れの多摩川の近くに引っ越すことができました。
そして、会社からの帰りには、二子玉川駅で快速電車を降りて、各駅停車に乗り帰るという工程を今でもたまにしています。
「川近い駅の夕焼け」と「遠くの道路の橋桁」を二子玉川駅のホームから、眺めて失恋の記憶をよぎらせたりしています。
ちなみに、私の妄想では、「川近い駅の夕焼け」は西側の新二子橋(246号線)側の景色、
「遠くの道路の橋桁」は多摩川の下流側の「第三京浜」の橋の灯りのことだと勝手に思っています。
でも、YouTubeのこの曲のコメント欄を拝見すると、二子玉川駅に限らず、それぞれの住む「川近い駅」でイメージが重なっているのだなぁ、とユーミンの才能に感服します。
- 収録アルバム 『DAWN PURPLE』
- 2曲目 『情熱に届かない Don’t Let Me Go 』
東京の西側地域に憧れて
誰かから聞いたのですが、東北から来た人間は東京の東側に住む人が多いのだそうです。確かに上野に行くとどことなく、東北人の懐かしさを感じることができます。
でも私は、どうもそれが嫌だったのです。へんなコンプレックスがありまして、「寅さん」や「金八先生」的な河原の野球より、ユーミンの描き出す『眩しい草野球』のほうに行ってみたくてしょうがなかったのです。
昭和の終わりの頃
その頃私が住んでいたのは江東区の隅田川近くの家賃2万円の流し場・トイレ共同・風呂無し四畳半アパート。(門前仲町には長渕剛さんの曲にでてくる『花菱』があります)ユーミンの歌の世界とは対極に位置する生活をしていました。時はバブルだというのに。
バブルの真っ只中、四畳半フォークのような環境で、布団にくるまって、ユーミンのアルバム『ラブウォーズ』を聴くというアンバランスな生活でした。
そして数年が過ぎ私も引越しをする時が来ました。
仕事上、風呂屋に通えなくなり、少し昇給もしたので。
そして憧れていたあの景色、多摩川の近くに越してきました。(ユーミンの住む世田谷側ではなく、「川向こう」ですがw)
そして私も思ったのです。『寝坊が出来る休日にも早起きして(私の場合釣りですが)河原へ行くぞ』と。
あれからかれこれ25年以上が経ち。
休みの日には家でぐったりしている自分がいますw
IPhonにユーミンの曲入れて、たまには多摩川の散歩してみるか。
最近は多摩川少し汚れてしまったような気がします。
田園都市線の二子玉川駅、 旧二子橋のしたは、いつしか広い河原になり、現在では週末になるとたくさんのバーベキュー目的の人たちが訪れます。
20数年前はここには、バーベキューができるような広い河原はありませんでした。
川の流れは、川崎側に寄っており、深場もありヘラブナ釣りをしている人もいました。
逆に、世田谷側の河原のほうが丘のようになっていて、不法だとは思いますが、モトクロスバイクのコースが造られていて、いつもエンジン音が絶えませんでした。
数年に一度の大増水で、川の風景が全く別のものになりました。
今の風景になって、もう10以上経っているでしょう。
なんだか、最近、この辺の多摩川は水量も少なく水辺も汚れているように感じます。
私が、ユーミンの曲を聴いて感じた、風情はなくなってしまったようでちょっと寂しいこの頃です。
平成最後の紅白歌合戦を盛り上げてくれたユーミン
平成30年末の紅白歌合戦には、ユーミンも出演してくれましたね。
トリに登場した、サザンオールスターズと一緒にラララーラララで少々悪ノリで盛り上がっていたのが印象的でした。
平成最後の紅白歌合戦なのに、なぜか「さよなら昭和」感に満ち溢れた最後でした。
ユーミン、ありがとうございます。
こぼれ話
正やんこと伊勢正三さんをご存知でしょうか。
ユーミンに勝るとも劣らない、伝説のグループかぐや姫、風、ソロと活躍を続けているレジェンドのシンガーソングライターの一人です。
男からの視線で書かれたラブソングの作り手としては、ユーミンと双璧だと私は思っています。
上にも紹介した彼女の著書「ルージュの伝言」の中で、ユーミンと伊勢正三さんが対談した話が出てきます。
気難し屋と言われることもある?正やんに、八王子出身と言われてユーミンが「?!」となった話です。
私は東京オリンピック前に東京が変わっていく姿を見ているのよ!という気持ちが『未来は霧の中に』という曲を作らせたとのことです。
ユーミンが文中で、
伊勢正三って人がいたでしょ。
と、過去の人として扱っていたのを読んで、正やんファンの私は、軽くショックを受けました。文面からはユーミンが「フンっ!」となったように感じられました。
好きな詩を書く人なんだけど
とは書いていましたが…。
もしかして、その対談以来、ユーミンと正やんは会ってないのでしょうか?
もう一度会って対談してみてほしいな。
誰か、企画してください。
ジョイントコンサートでもしてくれたら最高なんだけど。
そんな、伊勢正三さんの思い出の話をかいてみました。